芦屋川沿いに残る「阪神大洪水」の碑です。
1938年(昭和13年)7月に起こった水害は、1995年(平成7年1月17日)の阪神淡路大震災と並べて語られるこのあたりの大きな自然災害でした。
この水害では六甲山系の多くの川が氾濫して多くの被害がありましたが、谷崎潤一郎の「細雪」にも詳しく描かれています。
登場する4姉妹の末の「妙子」が通う洋裁学校が、夙川の阪神沿線あたりにあって、洪水のためにほとんど水没してしまう描写があります。
被害としては神戸市が最も多かったのですが、この「細雪」の影響もあって、むしろ「阪神間」の水害、というイメージを私自身が持っていました。
現在は、芦屋川も夙川も、治水工事の結果、川底が深くなり、相対的に防波堤が高くなって、おそらく「決壊」はあり得ないと思えるような川になっています。
過去に学んで今後に生かす知恵があれば、ある程度は自然災害にも対応できるでしょう。
「細雪」関連でいえば、「細雪」の碑や、谷崎潤一郎記念館が芦屋にあります。
⇑ こちらは谷崎の妻・松子が書いた「細雪」の文字を彫り込んだ碑です。
芦屋川の「開森橋」付近にあります。
この真向かいに水害の碑が立っています。
Originally posted 2020-02-02 09:58:52.